哀しいはずの身体は葬式までに涙が尽きた。


僕の身体を巡る血を全て、涙に変えてでも泣きたかった。


えりのために、身体が干からびるまで泣きたかった。


すっぽり空いた心の隙間を涙で埋めたかった。


隙間どころか、心を失った気分だった。


えりがいなくちゃ、何もかもに意味を感じなかった。


「えり……えり……」


真っ赤に腫れたまぶたから涙が溢れる事がなかった。