短編小説の集い。

 

えりは再び僕の右腕に掴まり、そっと頭を肩に添えた。


「ごめん、なつ。だってね、妊娠したって言ったら、なつと結婚できるかなぁって思ったの。結婚したらずっと一緒にいれるでしょ?」


えりは真面目に話すものだから、恥ずかしくなった。

僕はわざとらしく咳払いをした。


「なぁ、えり」

「はぁーい」

「ずっと一緒にいような」

「うん。でも『ずっと』っていつまで?」