「あーそれならあたしも分かるよ!」

あたしがそう言うと少年は疑わしそうな目でこちらを睨む。

「ほんとツマらないんだよねー。全部。ちょー退屈!だからあたしはただ今不登校中ナノデス!」

「見ればわかりますよ。制服でこんな時間に佇んでいるんだから。あ、煙草の灰、落とさないでくださいね」

「ねぇ、君こっちにきて話さない?退屈者同士、退屈しのぎしようよ!」

あたしの手招きで少年はそっぽを向きながらちょっと照れたように階段を登ってきた。

その姿は、やはり小学生そのものだった。