【短編集】エーテルの底で



そしてついに、あたしたちの街が襲われた。
見慣れた風景が火の海になる。

家を飛び出し避難所に逃げる道のりは、友達と寄り道した通学路。

あの頃聞こえた笑い声はどこにもなくて
誰かの泣き声と叫び声と罵声が耳を刺激する。