―――バスケ…―――
冗談じゃない。
なんで私が好き好んでカレーライスの為にボールを追いかけなきゃならないのか。
こんな横暴が通るのかと教室を見回したけれど、異議をとなえる生徒は誰も居なかった。
真由子はその性格上、クラスメイトから好かれていて、今回の割り振りも仲が良い人同士を上手く同じ種目に当てていた事から反論は出なかった。
「じゃ、問題なさそうなのでこれで決定します」
賛成の拍手が起こる。
結果、私と真由子がバスケ、中高サッカー部の隆太がバレー、同じく中高バスケ部の空人がサッカーに決まった。
もめる事なくメンバーの割り振りが終わって、真由子は次の議題、オリジナルTシャツのデザインについて意見を求めた。
「残念だったな、美咲」
空人がザマーミロと笑った。
まるでいつもの私達の立場が逆転しているようだった。
「私はやんないよ」
ホームルームを無事終了させて戻って来た真由子に、私は改めて宣言した。