「旨い!これ絶対、買って帰るべきだって!」
最初の予定として組まれていた沖縄蕎麦を一口食べるなり、ソラは誰よりも大きな声で絶賛した。
「ヤベぇ!マジ、パイナップルだし!」
続いて行った名護パイナップルパークで用意された試食のパイナップルを食べて、ソラはこれでもかというくらいにぎやかにお土産を抱えた。
―――ついてけない…―――
同じテンションで一緒に行動をするのは無理だと諦めた私は、ソラを放っておいてとりあえず今日の日程を着実にこなしていった。
「美咲、次はいよいよ万座毛だよ」
初日最後の目的地に向かうバスの中で、真由子は少しも疲れた顔を見せなかった。
「やっとだし。次いつ来れるかわかんないからいっぱい撮んなきゃ」
撮影のベストスポットが近付くにつれて私のテンションはやっと上がり始めた。