「…サキ…東京行くのか?」
見ているだけで空人が硬直しているのが分かる。
「行かないよ。3人共このまま地元で進学でしょ?私だけここ離れる気ないし」
美咲の答えに一気に緊張の糸が切れた空人が大きく息を吐いた。
「なんだよ!ビックリさせんなって!」
それは俺と真由子も同じ心境だった。
けれどよく考えれば美咲にそんな説得が来るのは当たり前だった。
学校側としても有名大学への進学者を出したいというのが本音だろう。
ただでさえこの学校はこの辺りで1番の偏差値校で、卒業後はほとんどの生徒が進学と決まっている。
その中で美咲は入学以来ずっと成績を落とす事なく保ち続けていた。
例え俺と真由子が本気で勉強をしたところできっと美咲には勝てない。
大人達にとって美咲は稀に見る貴重な物件なんだと思う。
「真由子は短大でしょ?隆太は私と同じ国立でしょ?ソラはどうすんの?」
何故か美咲は俺達の進路を知っているのに、自分のカレシの進路を知らないらしい。
「俺?俺は専門。美容師になるから」
「美容師?」
自慢げに言った空人に俺達3人はハモッた。
見ているだけで空人が硬直しているのが分かる。
「行かないよ。3人共このまま地元で進学でしょ?私だけここ離れる気ないし」
美咲の答えに一気に緊張の糸が切れた空人が大きく息を吐いた。
「なんだよ!ビックリさせんなって!」
それは俺と真由子も同じ心境だった。
けれどよく考えれば美咲にそんな説得が来るのは当たり前だった。
学校側としても有名大学への進学者を出したいというのが本音だろう。
ただでさえこの学校はこの辺りで1番の偏差値校で、卒業後はほとんどの生徒が進学と決まっている。
その中で美咲は入学以来ずっと成績を落とす事なく保ち続けていた。
例え俺と真由子が本気で勉強をしたところできっと美咲には勝てない。
大人達にとって美咲は稀に見る貴重な物件なんだと思う。
「真由子は短大でしょ?隆太は私と同じ国立でしょ?ソラはどうすんの?」
何故か美咲は俺達の進路を知っているのに、自分のカレシの進路を知らないらしい。
「俺?俺は専門。美容師になるから」
「美容師?」
自慢げに言った空人に俺達3人はハモッた。

