「楓は、彰兄のこと…まだ好きか?」

「うん…」

「んじゃ…これからも、辛いよな…」

「翔は…好きだった?」

「俺は…憧れてた。ううん。まだ…憧れてる」

「憧れ…?」

「あぁ。何でもできて、頭もよくて、気配りもすごくて…俺らが知らないところでも、頑張ってたんだ、彰兄は…」

翔の目からは、止まりかけていた涙がまた…流れ出した