『きらはおりこうで…やから。……出来るやんな?』 俺は何を言った? おりこうやから、 きらなら分かるやろ? これ、届けて来てや。寒いから家出たくないねん。 ほら、いつものおばさんとこ。 きらの友達のマリーちゃん居るやろ? 渡して来んと、家に入れたらへんから。 目を真っ直ぐ見た金羅に、 『行って来んと、嫌いになってまうで。』 そんな、心にもないことを告げた。