あなたはそう吐き捨てると
去って行った。


違う。


あたし付き合ってない。


なんで・・・?



あたし・・・あたし・・・


どうして
信じてもらえなかったの・・・?


お願い・・・!


聞いて!


あたし・・・本当にやってない!!


やってないの!!


ねぇ・・・行かないで・・・


振り向いて・・・


またあたしに笑いかけてよ。


またあたしを呼んでよ・・・

『柳原』って・・・・


またあたしに
笑いかけてよ・・・・


どうして
あたしたちは


互いに傷付き合い、
すれ違ったのだろうか。


あたしは
あなたに信じてもらえなかった。


信じてほしかった。

ただ・・・
信じてほしかっただけなのに。


時間よ。
すべて巻き戻して。


またあたし達が
幸せにしている時へ・・・


今すぐ・・・今すぐ・・・


あなたの笑顔が見たい・・・


あぁ・・・
これが運命。


あたしとあなたの
決して結ばれない・・・運命。


零れる涙を
あたしはただただ流し続けた。


止まらぬ涙は、
いったい何を
映しているのだろうか。


あたしがあなたを
愛した涙・・・?


・・・それとも
あなたに裏切られ
悲しみに満ちた涙・・・?


「・・・柳原っ!?

何で泣いて・・・っ」


矢野先輩が
あたしの元に駆け寄る。


「矢野・・・先輩・・・っ」


・・・ぎゅうっ


「・・・・っ!?」


「矢野先輩ぃ・・・・っ

うわーーーん!!」


あたしは
矢野先輩の胸の中で泣く。


「・・・柳原・・・お前、
もしかして・・・・」


「う・・うぅ・・・」


「・・・・・馬鹿野郎・・・・っ」

・・・ぎゅうっ


力強くあたしを
抱きしめる矢野先輩。


「・・・だから俺にしろって
言ったんだ・・・!


俺がお前の傍にいてやる・・・」


神様・・・
あたしはどうすれば
いいのですか?