「…何があっても好きだから」
「う、うん…」
こんなに近くで、こんなに小さな声で、こんなに真剣に好きだなんて言われたの初めてなのかもって思うぐらい。
嬉しくて、気持ちが通じ合った日と同じぐらい言葉に出来ない思いで涙が溢れちゃいそうだった。
「お…お前…は…その…俺が…」
「大好きだよ!!」
「そぅでッ…いだだだだ!!強い!!折れる!!」
ギューって思いっきり折るつもりで抱きしめると声を上げた。
あたし達、確認し合わなくても両思いだね。
多分、ずっと大好きなんだね。
…―可愛い子だからって負けない。
朱希をずっとずっーと好き。
この時は、そう思った。
何があったって変わらない。
それぐらいの思いがあった。
…―それなのに。

