兄貴が兄貴なら妹も妹だな…―
「あぁ!!もう!!連れてったら帰るからなッ!?」
乱暴に靴を脱ぎ捨てると、遠慮もせずに中へ入って行った。
長い廊下を抜けた先の部屋につくと、荷物を渡し来た廊下を戻る。
やれやれと、肩をほぐす仕草をしながら視線を感じた方を見た。
「お大事に」
ヒラヒラと手を上げて階段を降りる俺を、どこか恨めしそうに見つめていて…―
お礼のひとつぐらい言えよとブツブツ文句を言いながら家を出て柚葉からの指令の物を買うと、さっきよりスピードアップして自転車を走らせた。
…―家についたのは、もうとっくに夕方で。
コンビニの袋を持ちチャイムを鳴らした。
まず、飛び蹴りにストレートが飛んで来るかもな…
やましくないからとは言え、これだけ待たせりゃ怒るよなぁ…

