「誰!?どこ!?さっきまで年下なんか興味ないって言ってた朱夏を惚れさせた男はどこー!!」


案の定、小春はキラキラと目を輝かせて周りを見渡した。


「蒼の隣にいる男の子…、あーもう本当やばい!!」


あたしはテンションがおかしくなっちゃって…、叫びながらその場でピョンピョン跳んでいた。


「あー、あの子!!わぁ……キレーな子…。てか、かっこいいし可愛い!!」

「うんうん!!しかも…」


あたしがそう言いかけたとき、虚しくも学校の鐘の音がそれを邪魔した。


「あ、もう体育館行かないとやばくない…?」

「本当だ…急げー!!」


一足先に入り口の扉に走っていく小春に、続いてあたしも走り出した。


「………」


そして、ふと足を止めて振り返る。





「朱夏なにしてんの?早く!!」

「うん、…今行くっ!!」



あたしの頭の中はあの男の子でいっぱい…。


初めての一目惚れ。


それは、


すごく、すごく。可愛くて、かっこよくて、


綺麗な男の子でした――…。