その蒼の言葉を思い出して頷いていた男の子に少しショックを受けながら、はぁ…とため息を吐いた。


チャラいって…印象悪すぎじゃない…?


そう思いながら、これ以上口を開きそうにない男の子をジトーッと見つめる。


そんなあたしの視線が気まずいのか、キョロキョロと落ち着きなく視線を動かしたりしてる。


でも。…絶対にこっちを見てくれない。


警戒、されてるのかなぁ?



「…あ、」


しばらく経つと、鳴るチャイムの音。


その音にぴくっと肩を揺らした男の子は、無言で立ち上がった。


「行くの?」

「……はい」

「そっかー」


控え目に頷いて、屋上の扉に歩いていく男の子の後ろ姿を静かに見つめる。