愛美は俺に全く気付かない。

当たり前だ。

俺は、Ryuseyになるため
何度も整形している。
こんなに綺麗な顔が天然なら
奇跡だろ!(笑)


なんとか引き止めるのに成功し、
住むところまで提供し、
ついでに綺麗になるための手配
までしてしまった。
さすがに怪しんでいる
ようだったな。

無理もないか。


でも、愛美に喜んで
ほしかったんだ。

愛美に会って、久々に俺の
人間の部分が顔を出したがって
いるのを感じた。


愛美は小さい頃、
おばあちゃんの影響で着物を
よく着ていた。
幼なじみだった俺らは
家族同士で初詣に行ったりした。

愛美が着物を好きなのは
知っていたし、似合うのも知って
いた。


愛美には綺麗な着物を毎日
身につけさせてあげたかった。

しかし、めちゃくちゃ怒らせて
しまった。


確かに着物を着て掃除は
出来ないよな。

愛美には、いてくれるだけで
いいんだけど、そういうのが
通じる女ではない。


まぁ、矛盾してなんぼの俺様
キャラなわけだし気にしないぜ。

心に火が灯るのを感じた。
毎日が変わる気がした。