くちびるの純情 薬指の約束

「渉ちゃん?」

「難しい顔ばかりしてるな」


うう。鋭い。というより私が分かりやすいのかな。



「ま、悩め若者」


「渉ちゃんだって若いじゃん」

頭を軽く叩かれた

「ありがとう」

手を振りながら職員室へ向かう渉ちゃんの背中に言った





でも悩んでることが吹っ飛んじゃうくらいのことがこの後に待ってるって知らなかったよ。