「ここは」

放課後の教室

二人っきり

この時間が好き

「わかったか?」

「はい。ありがとうございました」

気がつけば空はオレンジ色に染まっていた

「帰るか」

「うん」

少しだけ前を歩く
純也の背中を追いかける。

気軽に繋いでいた手も今は触れられない

並んでいた背丈も

もう見上げる立場

意識したのはいつからだっただろう