「珍しい光景だったな」

「う…言わないで」

純也と二人の帰り道。
数学が得意科目の私の失敗?を笑われた。


「忘れて」

ポツ、ポツと冷たい雫が

空から落ちてきた。

「嘘。雨?純也、走れそう?」

「このくらい平気だろ。それにお前過保護すぎ」


ため息交じりの答えが返ってきた。

「毎回雨に濡れる度に風邪をひくのはどこの誰よ。走るよ」