だって、いつも周りを囲んでいるお姉様たちの方がよっぽど美人だし、自慢じゃないけど成績だって下から数えたほうが速いし、特別何かができるって訳じゃない。


何より私は……



「よくわからない。気がついたら好きだった。好きになるのに理由はいらないと思うけど」

そういった先輩の顔いつものふざけた調子の顔にもどっていたわけで。

「で、でも」


声が震える。

「返事は急がなくていいから」

そういうと先輩は一人屋上を後にした。


心地よい海風が吹き付ける


熱くなった頬と心を冷やすように。