「起こしました?冷えピタ貼っただけなんで、そのまま寝ていてください」



智子は小さく首を振ると、立ち上がろうとする秀明の服の裾を掴んだ。


「寝てなかった。・・・おかえり。ごめんね。・・・・・・」


先刻の真の言葉が思い出される。


「ジュース飲みますか?それともゼリーでも?何も食べていないでしょう。部長が薬持ってくるので何か口にしないと」


「…うん」