「帰るか」


灰皿に火を押し付けると二人はマンションへ向かって歩き出した。


マンションの前までつくと、真は持っていた袋を秀明に渡した。


「先行っててくれ。薬とってもってくるから」


「わかりました」


2つの袋を持って7階へと上がる。


鍵を開けて中に入ると、智子は微かに寝息をたてていた。


買ってきたばかりの冷却シートを額に貼ると、薄っすらと目をあけた智子と視線があう。