水色でソーダ味の四角いアイスクリーム。


キンキンに冷えているわけでもない。


少しとけているであろうアイスクリームを、じっと見つめながら梨花子はつぶやいた。


「きれい、だよね」


ぽつりと。


「ん?」


夏織がふりむいた。


「なんかさあ、これ、ずっとみてたら」


ゆっくりと、ひとつひとつ言葉をつむいでいく。



「きれいだな、って。」


あたし、変だね!そう笑って梨花子はアイスにかじりついた。


そんな梨花子をしばらく見つめたあと、夏織もアイスにかじりつく。


ピンク色の空の下を歩きながら、三人は黙ってアイスクリームを食べていた。


水色の、四角いアイスクリーム。


しばらくしてから、優介がつぶやいた。



「ほんと、きれいだよなー」