おもむろに探した鍵は
ポケットの中
夜風の冷たさが
布越しに伝わる

摩天楼に阻まれた街は
いつでも影を
落としている

見たくもない自分の姿を
夜の帳に隠しきれない

光に踊らせれ 洗われ
目眩さえも心地良くて
どこへでも足は動く

それでもまだ
逃げようとは思わない