【完】アニキ、ときどきキス

「ど、どこにいってたのかなあ?」


笑ってるのに、顔がひきつる。

恥ずかしいところを見られてしまった!


「トイレですわ」


穂高はフウと息をこぼすと、ベッドのはじにポスンと座った。


「そっか。
あのね、鞄持ってきた。
それと・・・・・・はい、これ」


「なんですの?」


「給食のパンとデザート。
お腹空いたでしょ?」


私はパンとデザートを穂高に差し出した。


「・・・・・・」


穂高はしばらく二つを見つめ、ヒョイヒョイと一つずつそれを私の手からとった。


なんだろう?

教室にいる時の穂高とは違う・・・・・・。

私は違和感を感じていた。