【完】アニキ、ときどきキス

「この前、私からキスしたのは・・・・・・」


「キスしたのは?」


新君は私の言う言葉が分かっているのだろうか?

いたずらに微笑む。


「そ、の・・・・・・」


「うん?」


新君が膝を曲げてかがみ、私の顔を覗きこむ。


「!!うーっ!!やっぱりいい!
とにかく、同情なんかじゃないから!」


私はプイっと顔を背け、新君から手を離し、ズンズンと道を歩いた。


背後からクスクスって笑い声聞こえてるけど・・・・・・ふん!

もう気にしないもん!!


拗ねながら歩いていたら、あっという間にアパートに到着した。