理由を聞いちゃいけないような、そんな空気が新君と私の間に流れているのが分かる。

私はこの話しを避け、本題を新君に告げた。


「あのね、話しっていうのは遥のことなの。
警察の人にも言われたんだけど、やっぱり一人にしておくのは不安なの。
だから新君さえよければ遥が寝るまでは一緒にいてあげたいなって思って・・・・・・。
ダメかな?」


私の言葉に新君が振り向く。


「いいの?」


「うん。
遥のことは私も一番気になってたし」


新君は下を俯いた。


「なんでそんなに優しいの?」


新君は、私の顎をくいっと持ち上げるとキスをしようとした。


「やめて!」


私は顔を背け、叫んだ。


「・・・・・・なんで?
可哀想な俺に昨日みたいにキスしてよ。
同情してくれてるんでしょ?」


なんで、そんな言葉・・・・・・同情?



違うよ・・・違う!