「え?」


「ん!おんぶ」


「えっ!やだ、無理だよっ」


「いいからあ、乗るの!!」


新君が大声で叫ぶ。


「ちょ、新君!
近所迷惑だから。シーッ!」


「乗るの!」


「わわっ!分かったから静かにしてーっ」


私は仕方なく新君の背中に自分の体重を預けた。


「よいしょ」


新君がフラフラっと立ち上がる。


「っきゃあ」


落ちそうになった私は、新君の背中にヒシっとしがみついた。


「出発う~」


新君はニコニコと笑いながら、私のアパートへと歩みを進める。