あれ?怒らせちゃったかな?


罪悪感にかられた俺は、ついつい甘い言葉をかける。


「・・・・・・ちょっとだけならいいけど」


「え!?本当!?」


北原さんはキラキラと瞳を輝かせて、突っ伏してた体を起きあがらせる。

コロコロと変わる表情がすごく面白くて、ついつい笑いそうになる。



俺に付き合わなくていいじゃんなんて口では言ってるけど、本当は一緒にいてくれて嬉しいんだ。


***


「ん・・・・・・?」


夕日に照らされた、図書室。

俺はオレンジ色の光で目を覚ました。


俺と北原さんは図書室の机の上で眠ってしまっていたらしい。

俺の隣で眠る北原さんは、口を開けて、幸せそうに眠っている。