「新君、なんだか元気ない?」


「え?」


俺に話しかけてきたのは、同じ図書委員の北原望。


「別に、なんでもないよ」


「そう・・・・・・」


淡々と続く本の整理作業。


「あーあ、私も外で遊びたいな」


北原さんは、窓の外を眺めながら、唇を尖らせる。


「久しぶりのいい天気なのに、本を読むなんて・・・しないよねえ」


図書室は俺と北原さん意外誰もいなかった。


「そんなに言うなら遊んできなよ。
俺、一人でも平気だからさ」


北原さんはビックリしたように俺を見つめた。

そしてジリジリせめよってくる。


「な、なんだよ」