ッキー!!


遥と穂高の横にタクシーが止まった。


タクシーの扉が開き、新君が飛び出す。


「遥!」


「アニキ!
この子・・・穂高タクシーに乗せてっ」


新君が穂高の肩に触れる。


「アニ、キ・・・・・・?」


その時、穂高の抵抗が止まった。

穂高が新君を見上げる。



私はヒョコヒョコと3人に近づいた。

新君が私に気づく。


「北原さん!?どうしてここに?」


ズル・・・・・・


「穂高!?」


穂高の体が、地面に力なく落ちる。


「あ、・・・おい!!」


新君がすぐに穂高の体を抱き起こし、声をかけるが穂高の反応は無い。


「アニキ・・・・・・!」


遥が涙を浮かべて、新君にしがみつく。

私は慌てて穂高の口元へ耳をあてた。