【完】アニキ、ときどきキス

全員が座ったところを見計らったように、穂高の取り巻き達がポツリポツリと話し始める。


「実は、昨日私達の所に、穂高から電話があったんです。
その内容が・・・・・・」


「何?」


私はゴクリと息を飲み込む。


「北原先生が保健室で、穂高の頬を叩いてたって言って欲しいって」


「は!?何それ」


後ろで黙って聞いていた遥が顔をしかめる。


「ちょっと待って」


私は疑問を抱いた。


「今、頬って言った?」


「え?はい・・・。
そう言った・・・よね?」


穂高から電話をもらった子ども達が、顔を合わせながら、確かめるように頷く。