ここに来るまでの道筋はよく覚えていない


ただ覚えているのは電車に揺られてボーっと外の景色を見ていたことぐらいだ


永遠と続く草原。そんな場所がある筈ないのに真奈美はその景色が少し好きだった


色んなことを忘れさせてくれる・・・


嫌なこともうっとおしい肩書きも


気づいたらここに立っていた


大きな門・・・この門の向こう側にいかにも立派そうな校舎がそびえ立っている



「ようこそ。筑紫学園へ」