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春華が出てった扉を見ながら
零夜はポツリと呟く
『あーあ、《零夜って呼んで》って言ったのになぁ…』
やっぱり『零夜君』か…
俺は斉藤廉より上にはいけないんだなぁ
…まぁいいか
零夜は窓際に置いてある机の上に座ると
そこから下を見下ろした
準備は整った
後は、二人がどう転がっていくのか
零夜の手に握られているのは
校内通信の部活動のページ
横のほうに小さく【バスケ部】と書かれている
…そこには
握られてぐしゃぐしゃになった廉の写真が大きく載っていた
『素敵な嵐が吹くかもねー』
無表情のまま零夜はそれをびりびりに引き裂くと
窓の外へ、紙ふぶきのように散らした
黄色いそれは
校庭に落ちている黄色いイチョウの葉と混ざり
どこに落ちたか、分からなくなってしまった…



