頭の中で
吾郷君の言葉がリピートされていた
君は斉藤廉に遊ばれている
きみはさいとうれんにあそばれている
キミハサイトウレンニ…
『春華ちゃん!』
肩を揺らされてはっと気づいた
そうだ
今は吾郷君と話している最中だった…
「…なんで、吾郷君にそんな事が言い切れるの?」
声は自分でも分かるぐらい震えていた
あの廉君の優しさが嘘なんて思えなくて
遊ばれてるなんて考えもしなかったから
『…あいつには
彼女がいるんだよ、本命の』
本命の、彼女…
吾郷君の切なそうな顔を見ると
本当の事なのだと実感せざるを得なくなってきた
じゃあ
私が今まで見てきた廉君は
すべて偽者なの…?
私の脳内には
1人の女の子の姿が映っていた
《やっぱりあの2人が並ぶと絵になるねぇ~!》
《目の保養だよね!》
…もしかして
あの時の…



