たぶん、他の人に顔を見られたくないからの行動だっただろうが
廉の顔には勝利の笑みが浮かんだ
「廉君…やっぱり意地悪です」
『やっぱりって…いじめてるつもりは無いんだけど』
しらを切る廉に
春華はぽかぽかと攻撃力の無いパンチを繰り出す
廉はそれが可笑しくてたまらない
『…分かったよ、存分に甘やかしてあげるから
何して欲しい?』
最後の台詞ほど妖艶に囁きながら
廉は春華に問いかける
「・・・・・・」
春華はしばし考えた後
首を横に振った
「これ以上は何もいりません」
『なんで?』
「だって甘やかされたら…廉君がいないと何も出来ない子になってしまいます…」
脳裏に浮かぶのは
たくさんの女の子達
あの子達は自分の足で行動している
廉君に振り向いて欲しくて
目を合わせてもらいたくて
何もしていない私が
カテルハズナンテナイ…
「いつか、廉君がいなくなるのが怖いんです
意地悪してもいいから、私をもっと頑張らせてください
甘やかさないでください…」
泣いたらダメ
ダメなんだ
ここで泣いたら…



