『顔引き攣ってんぞ、馬鹿』
おでこに手を添えられて後ろへ引き倒される
真上に見えたのは…
「廉君…」
『どーせ春華のことだから
断りきれずに流されたんでしょ』
うう…
半分合ってるのが悲しい…
でも、呆れながらもおでこに添えられている手は外されていない
そして、怒っている様子も無い
…そうなってくると
この体勢(廉君が後ろに立っておでこを抑えて顔を上に向かせている)が
だんだん恥ずかしくなってくる…
「っは、放してください…」
『やだ、って言ったら?』
「廉君~!!」
完全に
完全におもちゃみたいになってる~!!
廉君も笑って手が外れないように押さえつけてきてるし!
「おもちゃにしないでください!」
『いいじゃん、この角度不細工で可愛いよ』
不細工という単語を聞き取ったとたん
まれに見るスピードで廉から距離をとった春華
頭の中では“不細工”という単語だけが駆け巡っている
…つまり、後に付けられた“可愛い”を忘れている
「(…あれ?)」
そして距離をとって気付いた



