なんだ
このおいしい状況…
いや、ちがうちがう
と、一瞬パニックになった頭の中を整理して
たぶん由香理が俺の部屋に行けとでも言ったんだろうなと推測した
まだ空が明るいから
そこまで時間は経っていないだろう
…それにしても
「…っ」
俺は思わず春華から顔を背けた
陶器のように白い脚
その上には淡い色のTシャツとショートパンツを着ている
そして
いつもと違い、髪をひとつに括っていてうなじが見える後頭部
あ~…ったく
無防備ってこいつのためにある言葉なんじゃね?
俺、耐えられるかな…
…今の顔絶対由香理とかに見られたら一生の笑いものにされる気がする
「はぁ…」
…そんな俺の考えなどつゆ知らず
柔らかな笑顔を浮かべて眠るこいつは
やはり、いろんな意味で大物だろう
幾分顔の赤みが治まった俺は
春華の隣に寝転がって、まだ少し濡れている前髪を触っていた
少しかき分けておでこを出すと
くすぐったいのかちょっと身をよじった
なんだかんだ言って
俺はこのぬるい空間が気に入っているようだ
そう考えると
おかしくもないのに笑みがこぼれた



