『春華ちゃん様様だなー』
「は?」
俺は満面の笑みを浮かべている颯太を睨む
『だってあの廉が女の子を大切にしてるなんて』
それになんか人間らしいこと言ってるし
と、颯太は続けた
「…お前喧嘩売ってる?」
…久々にここまでイラッときた
『わー!違う違う!褒めてんだよ!頼むから腕を下ろせ!』
颯太は自分の顔の前で大げさに両手を振っている
『颯太ー廉ー、何やってんだよー!』
ケラケラと外野から笑い声が入ってくる
「うっせー、黙ってろ!」
あ、なんか
楽しくなってきたかも
俺の顔には自然と笑顔ができていた
__________...
しばらくわいわいと騒いでいた時
バーン
『斉藤廉!ちょっと来なさい!』
突然ドアがデカい音を立てて開いたかと思うと
口うるさくてなにかと俺と春華を邪魔してくる(まるで小姑…)
春華大好き人間の優香が立っていた
「はぁ!?」
怪訝そうな俺の手を引っ張って立たせると
『春華がちょっと大変なの、すぐに来なさい』
と、ぐいぐいと俺を引っ張りながら教室を出て行った
「悪ぃ!帰る!」
鞄を持ちながらそれだけ言うと
のんきな奴は『ばいばーい』と言って
やかましい奴等は『えぇー!?もう帰るの!?』と言っていた
…のんきな奴っつーのは言わなくても分かるはず



