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「廉君!下ろしてぇ!!」
怖い!
そして恥ずかしい!
誰だろう
お姫様抱っこが女の子の憧れだなんて言った人は
いつもの自分より高い位置に目線がある事と
廉君だからとは言っても
両手だけでしか支えられていないという不安定感
それに…
文化祭が始まる直前だから
廊下を通っている人が不思議そうな顔でこっちを見てくる
私はそれに耐え切れなくなって
廉君の首に腕を回してじたばたと足を動かして抵抗する
やっていることが上と下でむちゃくちゃだ
『チッ…暴れんな
もうすぐ着く』
廉はそう言って
春華の体をギュッと抱き寄せる
気が動転している春華はそれに気付いていなかったが…
ガラッ
どこかの教室のドアを開ける音が春華の耳に入ってくる
そしていつの間にか
あれほど煩かった人の声が全くしなくなっていた
ボスッ
そして
廉の服にくるまれて下半身みのむし状態の春華は
何だかふわふわした物の上に下ろされたということしか分からず
まだ状況を理解していなかった



