100mほど戻った時だろうか、

小雪ちゃんがいた。

けど、



倒れてた。



「ちょっ…小雪ちゃん大丈夫!?」

小雪ちゃんに近寄って、必死に呼び掛ける。


「…う、ん?」

小雪ちゃんが目を覚ました。


「…あ、ごめんなさい…。体力無くて…。」


小雪は申し訳なさそうに言った。


「…ったく、キツイならキツイって言えよ!!」

冬馬がキレた。


「…ごめんなさい。」

小雪ちゃんは泣きそうだ。


けど、

悪いのは俺たちだ。

まったく小雪ちゃんの事を気遣わずに走ってたから。


「冬馬、悪いのは俺たちだしそんなキレんなよ。」

俺のその言葉が効いたのか、


「…悪かった。ほら、おんぶしてやるから…急ごうぜ。」


冬馬はため息をつきながらそう言った。



「…ありがとう。」


小雪ちゃんも素直に冬馬の背中に乗っかった。





その後

なんとか電車に間に合った俺たちは、無事家に着いた。