「…………………。」
俺たちはしばらく黙ったままだったけど、冬馬が口を開いた。
「…なんか事情があるんだろうけど、この町で過ごしたいのか?」
その言葉に小雪ちゃんは、
「…はい。」
としか答えなかった。
「…なぁ、大輔。ここら辺にホテルとか旅館って…無いよな。」
そんなもの無い。本当に家しか無いんだ。
「…仕方ねぇ。うちに来るか?」
冬馬はいきなりそんな事を言い出した。
それには遠藤も俺もびっくりした。
「い、いいんですか!?」
小雪ちゃんは俺らより驚いてる。
「あぁ。1人分ぐらいなら余裕あるしさ。」
確かに…親が医者だけあって金もあるし、冬馬の家は広い。
適してるのは適してるんだろうけど…
「変な事する気じゃね〜だろうな?」
「する訳ねぇだろうが。」
まぁ、
冬馬の性格だ。何もしないだろうけどさ…。



