「18歳って、今年18歳になったの?」
遠藤が聞いた。
「はい。先月18歳になったばかりです。」
って事は、俺たちと同じ高校生か。
「高校は行ってんの?」
冬馬が聞いた。
「…行ってないです。」
……何か事情ありなのか?さすがにそこまでは聞けないよな。
「さっきさ、知り合いはいないって言ってたけど…泊まる所とかあんの?あ、それとも日帰り?」
冬馬はさっきから質問ばっかりだ。
「…もう、あっちには帰りません。けど、こっちに泊まる場所が見つかった訳でも無いんです。」
小雪ちゃんは困った顔をした。
「…親が心配するぞ。」
冬馬のその言葉を聞いて、小雪ちゃんは下を向いた。
そして、
「……もう、会いたくないんです。」
そんな事を言った。
彼女に何があったのだろう…。
聞きたいけど、それは聞いちゃいけない気がしたから聞かなかった。
もちろん冬馬も遠藤も。



