キャッチ。



「ユキ!!」


奏太くんが必死で呼び掛けるけど返事がない。


あたしは何をしていいか分からず立ち尽くしてしまった。


マスコミが騒ぎ始める。




「ユキ!!…くそっ、美咲ちゃん!!救急車呼んで!!」



奏太くんに言われてやっと動く自分の体。


急いで119を押す。


コールが鳴ってすぐに受話器が取られる。


携帯の向こうで誰かが話しかけてくる。



「あ…えっと…その…」


うまく喋れない。何を言えばいいか分からない。



どうしよう…。



「…貸しな。」


その声と共に横からいきなり手が伸びてきて、あたしの携帯を取った。