キャッチ。



「…大ちゃん。」


おばさんが俺の名前を呼んだ。


「え…?」


「…あの子ね、いつも言ってたのよ。プロ選手にならないといけないから、俺はもっと頑張らないと、って…」


そんな事言ってたのか…


けど、それは…


「…それは、約束してたから…」


3人の約束だったから。


その言葉を聞いたおばさんは


「…なんでそんな約束したの?約束なんてしてなかったら冬馬は無理しなかったはずよ…。」


そう言った。


「………っ!!」


「大ちゃんが冬馬に無理させるから…冬馬の体は悪くなっていったんじゃないの?」


俺の…せい?


「違う!!大輔は悪くない!!」

「そうですよ…大ちゃんは悪くないです!!」

「悪くないです…。」


俺をかばう3人。


それでもおばさんは話続ける。


「…あの子は口を開く度に大輔は、大輔は、って言うのよ。あの子は自分の為に野球をやっていたんじゃない、大ちゃんの為に野球をやってたの。…だから大ちゃんがいなければあの子は野球をしなかった!!死なずに済んだはずよ!!」




俺がいなければ…