キャッチ。


俺たち3人は小雪ちゃんが戻ってくるまで、冗談を言い合いながら笑いあってた。



そして


カチャ…


ドアが開いた。小雪ちゃんが荷物をまとめ終えたらしい。


「今までありがとうございました。」


と、

冬馬の両親に挨拶をしてからこっちに向かってきた小雪ちゃん。


「お、来た来た。」


「よし、小雪も来た事だし…奏太、あとはよろしく。」


「うん。ユキ、行こう。んじゃ2人共また今度遊ぼーね。」


「おう。」

「おーらい。」


またね、と一言だけ言って歩き始める奏太。


けど、


「……冬馬くん。」


小雪ちゃんが立ち止まって、申し訳なさそうに冬馬の名前を呼ぶ。


「んだよ、会えなくなる訳じゃねーんだからそんな顔すんな。ほら、奏太行っちまうぞ。」


冬馬は小雪ちゃんに早く行くように優しく促す。


「…うん。」


「だからそんな顔すんなって!!笑え!!」


「…うん。ありがとね冬馬くん♪」


やっと元気になった小雪ちゃんはとびきりの笑顔を冬馬に向けた。


「おう。またな。」


「うん、バイバイ♪大ちゃんもバイバイ♪」


「うん、またな〜。」