俺たちがしばらく外で待ってたら…
ドン!
ダダダダ…
ガタン!
いきなり冬馬の家が騒がしくなった。
「…何かあった?」
「さぁ…?」
ドタタタタ…
ドン!
ガチャ!!
ドアが勢いよく開いた。
「はぁ…はぁ…奏太!!」
中から出てきたのは息を切らした冬馬だった。
しかもなんかスゴイ顔をしてる…。
「…何やってんだ冬馬?」
「大丈夫…?」
その顔を見て引きぎみになる俺たち。
「奏太!?奏太!?本物!?マジで!?奏太!?」
奏太を連呼する冬馬。
「…うぜぇ。」
俺の素直な気持ちだ。
「…きもいよ冬馬。」
奏太も俺と似たような事を思ったのだろう。
「……奏太!!うぉー!!」
普段からは考えられないようなテンションで話す冬馬。
「…ねぇ、大輔。」
奏太が口を開く。
「ん…?」
「…冬馬ってこんなんだったっけ?」
「…まぁ、こんなんかも。けど、今日はおかしいわ。」
よっぽど奏太に会えた事が嬉しかったのだろう…
しばらくの間、冬馬はこんな状態のままだった。



