『ごめんね?』


「‥やだ。」


『ごめん。』


「むり。」


『ごめんなさい。』


「‥。」


『だってさ、分かんないし。ちゃんと先言わなきゃ。』


「‥。」



『カナちゃんだって好きなの使えって言ったじゃん。』



「普通の人はあんな立派なの使わないよ、普通。」



さっきから、
この繰り返しだ。
郁はずっと謝るけれど
私は、素直に許せない。



「も、寝る。」


いつの間にか時計は
深夜3時を差していた。


『俺はどこで寝ていい?』


「‥ベット使っていいっ。」


そう言い捨て
拗ねたように私はソファに
転がった。