泣き恋






パンッ!!






左のほほに激痛が走る。

目の前には、友梨さんがキュッと口を閉じて立ってた。


「あんた、何やってんの?
今、この辺のクラブで
あんたのこと知らない人、いないよ

どんなヤツともすぐヤル女がいるって!」


「いいんですよ、別に」



「なに言ってんの!?


……真希から彼氏のことは全部聞いてる。

だからって、男とヤルわけ?
意味わかんない。

それって彼氏への裏切りなんじゃないの?」



友梨さんのキレイな顔が歪んで、
大粒の涙がこぼれた。



「…たし…、あたしが…全部、悪いから…」



それだけ言うのが精一杯だった。