泣き恋


「こんなとこで何してんの?
一人で立ってて。

もしや、ナンパ待ち?
ラッキー。

オレ、ナンパしに来たからちょうどよくね?」




一瞬、暗くなった視界が
ぼんやりと光を取り戻したとき、

私の横に知らないギャル男が座り込んでた。


「ねぇ、キミが期待してたのって
こういうことでしょ?」



私は、階段から落ちてなんかいない。

この男に背中を押され、
トイレの床に倒れ込んでただけだ。


そう判断できたときには、
男の顔が迫って唇が触れた。

真希に借りた黒いワンピが捲られ

あっという間にパンツをおろされる。





『キミが期待してたのってこういうことでしょ?』





この男が、さっき言ってた言葉が頭の中で鳴り響く。


そうかもしれない。



『私なんて、
もっと汚れればいい。

もっとボロボロになって
生き続ければいいんだ』



男がジーンズを膝まで下げ、
一瞬で私の中に、入れた。