「ありがとう」

そういった涙花の笑顔に俺の心拍数はグングン上がっていく。

「ふん、行くぞ!」

恥ずかしさに顔を隠しながら、俺は走り出した。


…涙花にお礼を言われるのはいつものことなのに、いつもと違うせいか…

なんか…その…

「~~~~」

「ちょっ…まってよ!」

ぶんぶんとコブシを振り回してくる涙花をカメラに収めた。














…つかまるもんか


絶対つかまらない

 俺はにげるんだ

俺は生きる人間なんだ





いやっていうほど生きてやる




   涙花のためにー…